えっ!漏水?(リフォームのこつ)

 

 普段は声掛けされない水道メーターの検針員の方から漏水してるかも?と声がかかったら・・・。

 

インスペクションでみえてくる、漏水原因。

インスペクション 耐震診断 福岡
リフォームのこつ 漏水判断

 水道メーター検針員の方は使用料の確認のため定期的に検針にみえますよね。その時同時に写真赤丸囲み部のキラキラ反射(視認し易くする為)する8角すい状のコマ(パイロット)も確認しています。家中全ての蛇口が閉まっているのにこのコマが回っているということは、おわかりの通り漏水していることになります。当然修理が必要ですね。ここで気になるのがではどこで?となります。床下空間で漏れているなら発見し易いのですが、その多くは地中で発生していることが多いようです。

インスペクションでみえてくる、漏水原因。

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リフォームのこつ 漏水

 埋設(隠蔽)部の漏水箇所特定の為には聴診器を使う方法もありますが、宅内地中埋設管は寒冷地は別としておおむね30cm程度に埋設されており、漏れていればその兆候が地表面(土間コンクリート下でも特殊な現象を診れば判かる場合有)に現れるケースがあります。経験豊富な専門業者さんならその場所の特定や兆候を割に簡単に探しあてます。写真は明らかに他の地面とは湿り方が違い直ぐに特定できました。

インスペクションでみえてくる、漏水原因。

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リフォームのこつ 漏水

 掘ってみるとご覧の通り、チーズという分岐部分の付け根から水が線状に噴出していました。一般的に地中ではこの塩ビ管により水道管は敷設されていますが、接続した継ぎ目ではなく一体成型部分から漏るというのは驚きですよね。ジョイント部の漏水は多方向からの配管集中により、常に応力がかかり疲労破壊がその原因と考えられます。

なお、宅内では耐火性能重視のため鋼管が以前使われていましたが、当然錆腐食が原因で漏水していました。これを受け最近では錆びず、極力ジョイント部分を少なくできるような樹脂配管が使われるようになり、その事故も少なくなってきたようです。

インスペクションでみえてくる、漏水原因。

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リフォームのこつ 漏水

 不要な古い配管を撤去し作業空間を確保(作業品質向上の為)後、新たな配管(HIVPという衝撃や応力に強いタイプの塩ビ管)で再接続、再び圧をかけて冒頭のパイロットが回らないのを確認して埋め戻しし工事は完了します。再施工する場合は使用材料が既存品質を上回ることも大切です。

既存住宅には経年劣化による不具合がつきものです。でも、購入前のインスペクションで、状況がわからないという不安を解消することは可能ですよ!