今や浴室といえばシステムバス(ユニットバス)が主流ですが、まだまだタイル張りの在来浴室を使い続けられている方も多いかと思います。この在来浴室での改装依頼では浴槽やシャワー水栓の交換が多いようですが、中には洗い場の床タイルだけという方もいらっしゃいます。そこで今回はそういった場合のお勧めタイルが完成するまでの工程のお話しです。
解体
まずは既存タイルの除去をおこないます。
今回の改装依頼のポイントは既存のタイルが滑り易い点と冬場にひんやりするという点でした。
タイル割付
タイルの解体が完了したら浴槽の位置が決まっているのである程度しか出来ませんが、排水金具の向きや位置を依頼者様の希望を確認し、タイルの割付に合わせて可能な限り位置決めし直し、同時に下地の補修もします。
割付~目地詰め
目地詰め作業中です。タイルの固定が完了したらそのタイルの上から目地材を塗り付け目地に詰めていき、ある程度硬化したらスポンジでふき取って最後に目地棒で目地を押さえて完了となります。近年ではこの目地材も撥水や防カビ性能の高いものが発売されています。色もある程度選択できます。
洗い場タイルのお勧め
これが完成形です。ご要望の滑り止め加工とひんやり感が軽減されるタイルとなってます。
商品名はサーモタイルというものです。浴室改装の参考の一つになさって下さい。
参考までにこの作業は作業時の気温にもよりますが、2日間みておけば完了します。
タイルサイズも色々
このサーモタイルはサイズも選べ、より滑り抵抗を持たせたいならご覧の50角が良いでしょう。このお宅は浴槽に加え壁のタイルも張替られたので、洗い場タイルの割付も片側(写真右端)に小割のタイルが入るのみで、割合綺麗にタイル割ができました。
なお、脱衣室側には段差解消用の排水グレーチングが設置されており、タイル張りの浴室でも段差解消が可能となっています。このように浴槽や内装全てを改装する場合は、おおむね1週間程度の工期が必要となります。
既存住宅には経年劣化等による不具合がつきものですが、インスペクションによりその原因がはっきりし対策を講じることができます。