イタチの侵入路

 

 住宅に対する鳥獣被害には色々ありますが、中でもイタチの被害は厄介ですよね?

 

痕跡を見つけることから

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住まいの健康診 イタチの痕跡

 なんとなく天井裏に何かいるのは分かっていても、駆除又は捕獲を依頼するにはまずその生物が一体何かを特定する必要があります。物音から明らかに動物であり、建物に大きな穴でもない限り、一般的にはイタチである可能性が高いらしいです。

そこで専門家の調査(有料)となります。彼らは足跡の形や糞の状態や壁や天井裏に施工された断熱材(グラスウール等)の荒らされ状況から、今回の依頼主さんのお宅の侵入者をイタチと断定しました。既に居座っている場合は罠等による捕獲を試みますが、幸い調査当日はどこかへ出張中のようでした。そこでその専門家の方の取った行動は浸入口の特定でした。

直径5cmもあれば十分出入り可能

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住まいの健康診 イタチ進入口

 ほぼ総二階造りで屋根に飛び乗れるような樹木もないこのお宅、専門家はすぐさま基礎の換気口をチェックしはじめました。ほどなく侵入口はここですと、写真の部分を指差されました。

そこは以前ある水道業者さんに工事を依頼、新たに配管を通す際、地中埋設で基礎貫通するのはは大変なので、安くあがる露出配管で行きましょうと提案され、配管を通す為に換気口に空けた穴でした。保温剤がイタチの通過に伴って爪で引き裂かれていますね。

壁の中もへっちゃら

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住まいの健康診断 イタチの通り道

 なんなく床下に侵入したイタチは、次に土台と根太の隙間又は最近ではユニットバスに改築されたせいで壁自体に隙間が生じそこから簡単に、天井裏まで上がってくるようです。さらに断熱材として施工されたグラスウールを好むようで、むしり取ったウールで巣まで作ってしまうありさまです。写真の430いう数字の書かれた部分の中身はほじり出され空洞になっていますね?

侵入口を塞いで様子をみる

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住まいの健康診断 侵入口閉鎖

 侵入防止対策としては、ただ塞げば良いのですが、中に潜んでいる可能性もゼロではないので、一旦は仮塞ぎをして2~3日気配がないかの確認が必要で、問題なければモルタル等で完全に塞いで完了となります。イタチに限らず、スズメバチやコウモリなど様々な生き物が侵入してきますが、中には保護しなくてはならない種や捕獲が禁止されている地域の指定があったり、さらにご自分で駆除しようとして思わぬ事故に繋がったりする危険性がありますので、たとえ費用が掛かるにしても、駆除や捕獲は専門家に依頼することをお勧めします。

既存住宅には経年劣化による不具合がつきものです。でも、購入前のインスペクションで、状況がわからないという不安を解消することは可能ですよ!