サッシの建付け調整

 

 住まいの健康診断。何事も日ごろから点検・診断・メンテナンスはとても大切です。今回は窓サッシが、うまく閉まらなくなった場合の調整方法のお話し。比較的開け閉めする頻度が高い窓なら、程度の大小はあれど放置はできませんね。

 

サッシの傾き

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住まいの健康診断 サッシの建付け調整

 通常木造住宅の引違のサッシは経年変化で、ご覧のように室内から見て右側の戸は右下が、同じく左側の戸は左下に隙間が生じてきます。これは過去ブログでお話した原因で起こる現象ですが、放置したままだとカギの掛り具合も悪く、何より雨風や虫などの侵入をまねく事は言うまでもありませんね。

サッシ戸車調整ネジ穴

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住まいの健康診断 サッシの建付け調整

 前々回ブログで紹介した障子(木製の)の場合は上下どちらかをカンナ等で削れば調整できますが、サッシ(アルミ又はスチール)の場合は戸車で建付け調整(木製でも戸車が付いているものも同様)を行います。作業方法は戸の縦枠側面下部にある調整ネジを時計又は半時計回りにまわしておこないます。通常ゴム蓋が付いているので、それを外し開いた穴にプラスドライバー(№2)を差し込み行います。

サッシ戸車調整方法

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住まいの健康診断 サッシの建付け調整

 室内から見て右側の戸の右下部に生じた隙間を解消させるには、戸の室内から見て右側戸車を下げつつ(時計回し・建具自体は上がります)、左側戸車を上げながら(半時計回し・建具自体は下がります)左右バランスをみて調整します。

サッシ戸車調整方法

 結果、上下の隙間が均等(サッシ縦枠・柱にピッタリ)になりましたね。

最後にカギ(クレセント)の掛りを確認(不具合がある場合は調整)して作業完了となります。

 なお、万一建具の上部側に隙間が生じている場合は先ほどとは逆に両側の調整ネジを回して行います。最後に、この一連の作業をして戸車調整ネジ可動範囲内で調整が出来ない場合は、建物構造や地盤に何らかの原因があると思われますので、ご相談下さい。

既存住宅には経年劣化による不具合がつきものです。でも、購入前のインスペクションで、状況がわからないという不安を解消することは可能ですよ!