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防災【住宅の耐震診断例その2】

 

 ご自宅の耐震性が不安で、耐震診断を依頼しようと思われたら、まず第一にご自宅の構造種別をご確認下さい。 

 

住宅の構造種別

インスペクション 耐震診断 福岡
住まいの健康診断 耐震診断

 和瓦で葺かれ玄関庇の造りからも、木造住宅と信じて疑わなかったこの住宅のオーナー様。事前に診断対象建築であるか否かを確認し調査に伺いますが、実際に行ってみると、軽量鉄骨造である場合がたまにあります。鉄骨造は一般耐震診断では評価することができず、お互いに残念なことになりますので、思い込みで判断されるのではなく資料(契約書や確認申請図書等)をご確認頂くか、資料が見当たらない場合は以下の確認をしましょう。

構造の確認方法と診方

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 建物の構造を知るには先ほどの図面等で確認頂く場合と実際に構造の見える小屋裏や床下等に潜ればわかります。その方法は台所に床下収納があればそこから進入し土台や柱を確認します。木造であれば基礎(コンクリート)には土台や大引という木材が直接載っていますが、写真の様に鉄骨部材が確認できる場合は木造ではない可能性が高いです。ここで注意ですが、床を支えている床束や大引きや根太という材料は主構造が鉄骨であっても木材を使用している場合(メーカー)が多く、床下を診ただけでは木造と思いこまれる場合もありますので注意しましょう。

構造の確認方法と診方

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 床下収納が存在しない又は、床下をみたけど木造か鉄骨造の判断が出来ない場合は、少し大変ですが、天井点検口(一般的には押入等の天井に設置)から小屋裏を覗き込む又は進入し確認することができます。小屋裏の場合は床下と違い小屋組や梁など鉄骨が豊富に使用されていますので、一目瞭然です(小屋裏確認を行う場合、転落防止等には十分配慮下さい)。

 最後に、不動産売買目的等で行われる有料の耐震診断やインスペクションの場合、対象構造でなかった為に調査が出来なかった場合、キャンセル料を請求される場合もありますので、調査依頼前の構造種別の確認には十分ご注意下さい。ご参考まで。

既存住宅には経年劣化による不具合がつきものです。でも、購入前のインスペクションで、状況がわからないという不安を解消することは可能ですよ!