耐震補強の事例(基礎・耐震診断福岡)

 

 前回は屋根の軽量化でも耐震補強が可能というお話でしたが、今回は基礎の補強をみていきましょう。地震力に踏ん張るのはあくまでも壁ですがその壁がしっかりとした仕事をするためにも基礎が重要なのです。

 

耐震補強実例(添え基礎補強)

インスペクション 耐震診断 福岡
耐震補強実例 基礎の鉄筋コンクリート化

  前回の屋根同様、基礎も耐震診断結果に影響します。その健全度によって仕様ⅠからⅢに分類され、上部壁の接合部仕様と壁基準耐力によって1.0から最大で0.3(平屋建てで基礎仕様がⅢ、接合仕様がⅣ、壁基準耐力が7.0kN/mの場合)にまで壁の耐力を低減しなくてはなりません。すなわち壁の耐力を向上させるには基礎仕様をⅠ(健全な鉄筋コンクリート造)にすることが重要です。写真は無筋のコンクリート基礎(仕様Ⅱ)を鉄筋化する補強事例です。

勿論基礎補強と壁補強を同時に行えば、効率的に補強ができます。

耐震補強実例(添え基礎補強)

インスペクション 耐震診断 福岡
耐震補強実例 基礎新設補強

 また、構造上主要な壁直下に基礎が無い場合は基礎を新設する場合もあります。この場合も当然、既存の壁であれば存在耐力は上がりますし、壁補強同時に行う場合はより効率的です。

耐震補強実例(添え基礎補強)

インスペクション 耐震診断 福岡
耐震補強実例 ベタ基礎

 少し脱線しますが、基礎がしっかりしていれば地震時の地盤崩落でもご覧の通り家はしっかりと建ったままです。(写真はベタ基礎工法の住宅。しっかりとした基礎底盤のプラットフォームに支えられています)

 どんな話の中にも基礎が大事というフレーズがよくでてきますが、この基礎という言葉、実は建築用語なんです。

 ご自宅の基礎に不安をお持ちの方は是非、耐震診断を通して、床下進入調査をしてもらいましょう。

既存住宅には経年劣化による不具合がつきものです。でも、購入前のインスペクションで、状況がわからないという不安を解消することは可能ですよ!