耐震補強の事例(老朽度改善)

 

 構造の直接補強・強化も耐震性向上の肝ではありますが、耐震診断で評点を出す為の3要素といえば、まずはその①として壁保有耐力、その②耐力壁の配置バランス、そして第③に老朽度という評価軸があります。ということは、老朽度の改善も耐震補強になるのです。

 

耐震補強実例(劣化度の改善の一例)

インスペクション 耐震診断 福岡
耐震補強実例 老朽度改善

 

 耐震診断時には壁耐力の算定、配置バランス、そして老朽度の調査も行います。屋根や樋、外壁、バルコニーや内装にわたり現場を調査し劣化点数を積算し結果を出し、保有耐力にその結果(劣化低減係数1.0~0.7)を掛けて総合評点を出します。写真の外壁は打診防診断の結果完全に下地から浮いている状態でした。外壁の劣化点数は4.0と建物の部位別劣化点数の最大値(それだけ耐力に影響がある)となっています。

耐震補強実例(劣化度の改善の一例)

インスペクション 耐震診断 福岡
耐震補強実例 劣化改善

 当然ながらこの老朽改善を行う為には、外壁全剥離~下地の確認後(不具合のある下地(ラス板や柱の状態等)の改善)、外壁(この現場はラスモルタル)を造作し直します。このように劣化改善を行うことでも評点の向上が可能です。但し、この劣化改善、規定により劣化事象全てを改善した場合でも低減係数は0.9までしか上がらないので、総合評点1.0をクリアしようと思えば存在耐力(耐力×配置バランス低減係数)評点が1.12以上ないといけなくなり、壁補強や屋根の軽量化等との合わせて実施する必要がでてきます。

 老朽化を改善したい場合も是非、耐震診断をお勧めします(福岡市ではこれら耐震補強の補助金として最大90万円をうけられます)。

既存住宅には経年劣化による不具合がつきものです。でも、購入前のインスペクションで、状況がわからないという不安を解消することは可能ですよ!