在来浴室(タイル張埋込浴槽)の思わぬデメリット(リフォームのこつ)

 

 近年ではお風呂といえばユニットバスを選択される方が多くなりましたね。その最大の理由は業者側のメリットと建物の耐久性アップというユーザー側のメリットも大きいからでは?

 

インスペクションで判る、浴室下地防水の重要性

インスペクション 耐震診断 福岡
リフォームのこつ 在来浴室

 その反面、プラスチック感が嫌だとかどっしり感が無いとかの理由で在来浴槽からまた在来浴槽にリフォームされる方も少数派ではありますがいらっしゃいます。勿論その選択肢も正しいと思いますが、注意しないといけない点をご紹介します。

インスペクションで判る、浴室下地防水の重要性

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 それは、在来浴室は構造躯体に直接その仕上げが接していることです。建物の振動(地震)によりその変位は仕上げ材(タイル)に伝わります。よってなるべく動かないように下地を造ることと、万一亀裂が入り水が浸入した場合でも躯体まで浸潤しない防水下地(写真は不織布付ブチル巾広シート)で内装下地全面を覆うべきでしょう。

インスペクションで判る、浴室下地防水の重要性

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 壁天井の防水が出来たらあと一点、土間です。浴槽さえ適切に排水すれば土間下に水が溜まることなど無い?と思われるかもしれませんが、土間タイルの目地から少しづつ浸み込んだ水が在来浴室の土間下には溜まっていきます。この部分の適切な排水処理をしておかないとご覧の通り浴室を囲む基礎コンクリートにその症状が現れます。最終的には土台の腐朽等につながりますので、洗い場側土間下防水又は排水処理をきちんとやる必要をお忘れなく。なお、ユニットバスのかたを持つ訳ではありませんが、ユニットであればこのような心配はありません。

既存住宅には経年劣化による不具合がつきものです。でも、購入前のインスペクションで、状況がわからないという不安を解消することは可能ですよ!