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インスペクションで何を診る?

 

インスペクションで診る内容は構造・防水・設備ですが今回は構造のお話し。外観上立派に建てられてるようにみえる建物、構造(骨組み)は本当に大丈夫なのでしょうか?

 

ホームインスペクション 構造編
住まいの健康診断 羽子板無し

構造欠陥その①:羽子板ボルトがない。

住宅会社或いは工務店によって、構造基準は様々ですが、一般的に言って断面寸法が105角を超える梁の継手には羽子板ボルトが必要です。

おまけに、屋根の垂木には軒桁と緊結させる補強金具も必要なんですが、それも見当たりませんね。

ホームインスペクション 構造編
住まいの健康診断 ボルト無し

構造欠陥その②:ボルトが無い。

火打ち梁に片方ボルトが刺さっていません。

ホームインスペクション 構造編
住まいの健康診断 筋交い金物無し

構造欠陥その③:筋交い金物無し

写真の現場の建築築年度からいえば、当然入ってしかるべき筋交い金物。N90という釘が1本打たれているだけで、せっかくの筋交いも本来の耐力(圧縮力には抵抗しますが、引っ張り力にはほぼ無力)を発揮できない状態です。

ホームインスペクション 構造編
住まいの健康診断 短冊プレート無し

構造欠陥その④:梁継手不良

一枚岩(木材)で住宅は造ることは出来ません、当然継手という部分がありますが、その継手こそが一番構造的に弱い部分なのです。鉄が豊富になかった時代には金物を使用しない丈夫な継手(金輪継等)が先人達によって開発・施工されてきましたが、現代では技能の低下やコストの関係で主に機械加工継手が主流であり、強度を補うため金物を併設してなければなりません。

がしかし、写真はみての通り加工(腰掛け釜継といいます)寸法も悪ければ、補強の為の短冊金物もありません。結果として過去の地震や不等沈下等により簡単にずれ離れてしまったのです。

ホームインスペクション 構造編
住まいの健康診断 床束不良

構造欠陥その⑤:床束断面不足

写真の床束は、それが支える大引材と同寸(鋼製束等はこの限りではない)であるべきですが、これは明らかに断面不足。写真の材料は仮筋交いという棟上時に建物を仮固定するための二つ割材と言って断面は36×66しかありません。見えない床下だからと思ったのでしょうか、余った材料で済ませてしまうとは、言語道断です。

既存住宅には経年劣化による不具合がつきものです。でも、購入前のインスペクションで、状況がわからないという不安を解消することは可能ですよ!