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耐震補強する既存壁の仕上げ材が、突板の場合は…

 

壁の補強を行う場合、外壁(室外)側からでも内壁(室内)側からでも工事はできるのですが、一般的には内壁(室内)側から行うことが圧倒的に多いです。何故かというと、費用的にも工期的にも負担が少ないからです。ただ、内装材を工事前と全く同じ状態に復旧させるのが難しい場合もあります。突板がまさにそれ!当時と全く同じ材料は現存していないのです。

 

突板とは、天然木を薄くスライスした表面材を貼り付けたべニア板のことです。天然木ですから同じ物は二つとない、しかも経年劣化で色も変わっています。

耐震補強工事は、補強すべき壁だけを復旧するのが前提ですが、その復旧が難しい。となると、ポイント的にその壁だけを別の仕上げ材に変えてしまうか、現存する突板で室内すべての壁を貼りなおすか、どちらかの選択となります。

 

この応接間は、同じ突板で建具も作られていました。

コーナーの壁2枚を補強するために既存突板を解体します。外壁側には断熱材を充填し、耐震補強用の専用下地を組みます。

三分割された耐震ボードを設置します。

仕上げはこのようになりました。応接間ということもあり、お客様の意向で新規突板合板にすべての壁を貼りなおすことに。追加料金が発生しましたが、もともと暗めの色が気になっていたそうで、改修するいいきっかけになったようです。当時をしのぶ意味もあり、建具はアクセントとして既存をそのまま利用することになりました。

既存住宅には経年劣化による不具合がつきものです。でも、購入前のインスペクションで、状況がわからないという不安を解消することは可能ですよ!