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建物の状況を知った上で、買うかどうかを判断すべきでは??

「インスペクション」という言葉をよく耳にするようになりました。マイホーム購入に関するインスペクションといえば「既存建物状況調査」のことですが、昨年4月の宅建業法の改正で、このインスペクションが義務化されたと勘違いしている人がいます。改正宅建業法で義務化されたのは、建物状況調査に関する情報提供についてのみです。つまり、状況調査を実施したかどうかという情報を提供するだけなのです。なので、インスペクション(建物状況調査)を実施していないからといって、そのことを理由に売主さんを責めることはできません。

 

でも、中古住宅を購入する場合、特に心配なのは、まさにこの建物の状況なのではないでしょうか?中古なのですから、劣化や不具合があるのは致し方ないとしても、入居して間もないのに、不具合が表面化してくると、きっと、モヤモヤすると思うんですよ。ここが中古住宅購入の難しい所です。

 

劣化の状況は、ある程度、築年数に比例しています。建物の各部位には目安となる耐用年数がありますが、長いものでも10年~15年で何らかの修繕が必要とされていますので、築10年以上の戸建て住宅をリフォームなしで購入するということは、いつ問題が起きてもおかしくないことを容認するのと同じ意味になります。ただ、実際にそのサイクルでリフォームする人は少ないですし、耐用年数を大幅に超えた状態で持ちこたえている物件はたくさんあります。

 

また、インスペクションを実施したからと言って、家の状態が将来に渡って保証されるものではありません。インスペクションの目的は、建物の現在の状況を調査するというもので、対象は今現在のみ、しかも状況を報告するだけであり、その後どうなるかは調査の対象外、考察の必要もないのです。(報告書の雛形にも「将来に渡って保証するものではない」と明記されています。)

  

でも、だからといって、建物の状況について何も知らずに購入することは危険極まりない行為です。一生に一度、あるかないかの大きな買い物です。ここはひとつ、建築士というプロの手と目を借りて、情報収集と判断のサポートを依頼するべきだと思いますよ。

 

既存住宅には経年劣化による不具合がつきものです。でも、購入前のインスペクションで、状況がわからないという不安を解消することは可能ですよ!